浄土真宗親鸞会本部から2キロほど離れたところに、「同朋の里」という親鸞会の施設があります。
蓮如上人の時代から現代にまで受け継がれる仏法を語り合うための施設で、入り口に迎えるA館、中庭に大きな黒松が植えられているC館や、七宝の池を見下ろすD館など、豊かな自然に囲まれ、
静かな環境で聞かせていただいた親鸞聖人の教えをお互いに語り合い、理解を深めることの出来る場所です。
この同朋の里で、今年の4月から、大規模な植樹が行われました。
親鸞会の記念植樹として選ばれたのは、スモモ、キンモクセイ、サザンカ、ハナミズキ、ヤマボウシの5種類です。
これらは、花が咲く時期が重ならないようにとの配慮で選ばれました。
開花の順番に、簡単に説明していきましょう。
まずスモモですが、こちらは春の初め頃に花を咲かせます。
花の形はサクラに似ていますが、色は白。
3年待つと、実をつけるようになります。
「スモモもモモもモモのうち」なんて早口言葉がありますが、実はこれ、植物学的には間違いなんですよ。
モモはバラ科モモ属ですが、スモモはバラ科サクラ属。
モモよりもサクラに近い品種なんです。
次はハナミズキ。サクラの後に咲く花です。
ハナミズキは赤と白で構成された鮮やかな花を咲かせ、親鸞学徒の間では最も人気が高いようです。
しかし、病気や害虫に弱く、気候などにも影響されやすいので、気をつけて育てなければなりません。
初夏になるとヤマボウシが咲きます。
これはハナミズキと近い品種ですが、ハナミズキとは違い、病気、害虫、気候などに強いという特性を持っています。
ヤマボウシには実がなります。
果実酒によく使われ、マンゴーに似た甘みがあるのだとか。
次は秋、キンモクセイです。
キンモクセイといえば、香りが良いことで知られていますよね。
私もあの香りは好きなので、今から秋が楽しみです。
最後に冬のサザンカです。
サザンカは晩秋から咲き始め、2月頃までと、比較的長い間花を咲かせています。
サザンカが登場する童謡に「たきび」がありますね。
木枯らしが吹く季節には、桃色のサザンカと暖かいたき火が恋しくなることでしょう。
同朋の里には、他にも多くの種類の草花が植えられており、参詣者の皆さんを心待ちにしています。

親鸞会正本堂の夜景
春になると親鸞会の各施設を白やピンクや赤で彩るのがツツジです。
日本庭園には必ずといっていいほど咲き乱れている花ですね。
漢字で書くと「躑躅」となりたいへん難しい字ですが、英名ではアザレア。
こちらの名前も聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
ツツジは草花ではなく木花ですが、空に向かって高く伸びる木ではなく、地面に這うように枝を伸ばす木です。
花にも容易に手が届くため、私も幼いころに庭のツツジを摘んでは遊んでいた記憶があります。
花の形は、花弁が5枚あるかと思えば、先端が五つに分かれているだけで中心では全てが繋がっているという、実は1枚ものの花弁。
ツツジそのものが慣れ親しんでいた花なので考えもしなかったのですが、漏斗のような形は花には珍しい種類ですね。
さて、このツツジの花、よくチョウやミツバチが蜜をとりにやってきますが、我々人間もこの花の蜜を味わうことができること、ご存知でしたか?
花を上手にとって、ラッパを吹くように加えると、そこから甘い蜜を少しだけ吸うことができるのです。
私も子供のころによくそうして遊んでいました。
第二次世界大戦中なんかには、子供たちの甘味として親しまれていたそうですね。
庭に限らず街路樹としても、どこででも見かけることができるツツジ。
多くの人々から親しまれており、富山県は氷見市の市花でもあります。
親鸞会では、いたるところでツツジを見かけることができます。
人の目の高さで色とりどりの花を咲かせているので、今年も親鸞会に訪れた多くの皆さんの目に彩りを添えていました。

ツツジ
今回は、日本人なら誰もが好きであろうサクラをご紹介します。
……といっても、サクラのことなんて今さら私が説明するまでもなく、誰もがご存じのことですよね。
でもせっかくですし、改めてその良さを知ると思ってお付き合いください。
親鸞会の本部が置かれている富山では、毎年4月の第一週~第二週にかけてサクラが開花を迎えます。
ちなみに東京の場合は3月中頃。
一ヶ月ほど遅いですね。
多くのサクラの名所で植えられている品種はソメイヨシノですが、親鸞会でもソメイヨシノが見事な花を咲かせます。
八重桜もところどころ植えられていて、参詣者の目を楽しませています。
ソメイヨシノは開花している期間は約一週間ですが、八重桜はそれよりも少しだけ長く咲いています。
聞いたところ、各地の小学校では入学式の時期にタイミング良くサクラが咲くように、八重桜が多く植えられているそうですね。
八重桜は花弁が多いので、風に花弁が舞う様子でさえも豪華に感じられます。
ちなみに、八重桜の開花時期は、ソメイヨシノより少し遅いです。
サクラは知ってのとおり、日本を代表する花。
100円玉の裏にもサクラが描かれ、かつて、花といえば何を言わずともサクラを指していました。
サクラの花が薄い桃色をしているのは、その木の下に死体が埋められており、木が根から死体の血液を吸い上げているから……という、恐ろしいような悲しいような伝説もあります。
桜の花に、無常を観じ、一層、聞法精進させていただきたいものです。
4歳で父君を、8歳で母君を亡くされた親鸞聖人は、9歳で出家なされました。
桜咲く京都の青蓮院で、親鸞聖人は何を思われ、意を決して仏門に入られたのか。
桜を見たとき、高森顕徹先生から聞かせていただいた法話を思い出すご縁にもなるでしょう。
サクラの名所は、富山では富山市の松川べりや、高岡の古城公園などが挙げられます。
全国にもなると至るところにありますね。
各地を布教してまわった蓮如上人は、いったいどれほど多くのサクラを目にされたのでしょうね。

サクラ
浄土真宗親鸞会では、敷地内でじつに多くの花々を育てていますが、それだけではありません。
親鸞会の広い敷地内には、春や秋ならではの野草がたくさん芽吹いており、それらも季節を感じさせる自然として大切にしているのです。
敷地内の駐車場へと至る道路の道端や学徒の丘には、今年もたくさんの花が咲きました。
花が咲けばチョウやミツバチが蜜を求めて花から花へと飛び移り、その身に花粉をつけて受粉を手伝います。
こうしてきっと来年の春も多くの花が咲き、参詣される皆さんを出迎えてくれることでしょうね。
親鸞会館に隣接する野山には、春になるとゼンマイや野イチゴが実ります。
他にも、秋にはアケビ。
竹林もあって、それは年を通して笹の音を鳴らしながら揺れています。
秋はその野山から親鸞会館を背景に紅葉を見ることができます。
赤いもみじは白い親鸞会館によく映えて、それはそれは綺麗な景色で、風情ある秋の景色を見ることができます。
このように、豊かな自然に囲まれた浄土真宗親鸞会では、花々や草木の栽培に力を入れると同時に、この地に根付く素朴な自然も大切に守っています。
高森顕徹先生から親鸞聖人の教えを学びたいと仏教入門のために多くの方が参詣されると同時に、聖地の花と緑に心惹かれ、都会の喧騒を離れて身も心も癒される空間を求め、訪れる人もまた多いのです。
親鸞会で法話を聞いた後は、同朋の里や法輪閣で信心の沙汰をし、また、聖地に咲く花や緑を見に散歩に繰り出してみましょう。
きっと、新しい発見がそこにはあるはずですよ。

花とベニシジミ
日本を代表する花はサクラを始めとして幾つも挙げられますが、古来から生活に根付いている点において欠かせないのが、フジでしょう。
藤は花弁を大量に吊り下げてブドウのような房型の花序を作り上げる、見た目にたいへん優美な花です。
古くから、家紋や着物の図案に用いられており、フジの花がひとつあるだけでも和の雰囲気が醸し出されますよね。
長く伸びる丈夫な蔓は籠などの工芸品によく利用されてきました。
現在でも藤製の雑貨はとても重宝されるのですが、そのための職人が減少してきているのだとか。
野生のフジがよく見られるようになったのもそのためだそうで、伝統文化と自然の一長一短の様に、何ともいえない気分になります……。
フジは食用や薬用としても活用されます。
蔓にはポリフェノールが含まれていて健康にいいですし、若芽は花、種子までも料理に利用できるのだとか。
以上のように何かと役立つフジ。
日本では、蔓をはわせるための棚を用いた、藤棚という栽培方法が主流です。
そして浄土真宗親鸞会でも敷地内に藤棚を設置しています。
フジの開花時期は4月~5月とされていますが、気候のためか、富山の親鸞会本部では初夏まで花が咲き続けます。
親鸞会の藤棚の位置は、正本堂脇の芝生広場。
正本堂の正面入り口から右手を見ると藤棚が目に入ります。
藤棚のベンチに座って、友と語らいながら見る会館も、また風情があるでしょう。
法話会の昼休みは、藤棚の陰に入り、風に涼みつつ高森顕徹先生から聞かせて頂いた親鸞聖人の教えを語らい合う法友の姿をみかけます。
いつでも仏法の話に華が咲く環境がまた親鸞会の聖地ですね。

藤棚
皆さん、梅雨はお好きですか?
きっと、雨ばかりでジメジメムシムシして梅雨なんて嫌いだ、という方は多いでしょうね。
確かに、夏に向かってどんどん暑くなるこの時期に、雨で湿度が高くなるのはちょっと困りものです。
ですが、梅雨という時期そのものを嫌いになってしまうことは、どうやら私にはできそうにありません。
何故かといいますと、親鸞会では梅雨にも美しい草花を見ることができるからです。
梅雨の花といえば・・・皆さんも分かりますよね。
そう、アジサイです。
アジサイは小さな花がいくつも集まって大きな花を成す種の花。
漢字では「紫陽花」と書きますが、実はこれ、元は別の花を指す字だったそうです。
唐の白居易がこの字を当てたのですが、その花はライラックだったといわれています。
それが平安時代に日本に伝わると、源順という学者が誤ってアジサイにあててしまったのだとか。
でも、アジサイを「紫陽花」と表記するのは、「紫」といい「陽」といい、言い得て妙ですね。
アジサイは別名を「七変化」ともいいます。
それは、花の咲き始めは白く、徐々に色づいていくため。
また、アジサイは植える土壌の質によっても花の色が変わります。
品種によって基本の色は決まっているのですが、土壌が酸性なら青味が強く、アルカリ性なら赤味が強くなります。
さて、アジサイの種類は大きく二つに分けることができます。
ひとつは、西洋アジサイ。
アジサイと聞いて誰もが思い浮かべる、花の集まりが球形になっている種類がそうです。もうひとつは、額アジサイ。
こちらは同じ球形でも花弁が開くのは周囲だけで、この種が日本原産のものです。
写真でお見せしているのは親鸞会の聖地に植えられた西洋アジサイです。
青や紫の小花が群れなして大輪を作るアジサイの姿は、ジメジメと気が滅入りそうな梅雨の風物詩として、親鸞会館を訪れた人の心を和ませてくれます。

アジサイ
ちょっと時期外れな話題になりますが、どうしても皆さんに見ておいていただきたい光景があります。
それは、浄土真宗親鸞会本部がある富山県の雪国としての光景。
冬の雪景色です。
雪が積もる地域では、冬が近付くといたるところで雪吊りの作業が行われます。
親鸞会の会員を始めとした、知っている方にとっては当たり前の雪吊りですが、雪の積もらない(または少ない)地域にお住まいの方は、知らない方もいらっしゃるでしょう。
雪吊りとは、雪の重みから木々の枝を守る、古くからの習慣です。
雪が枝に積もると、その重みで枝が折れてしまう恐れがあるため、ロープなどで支えておくのです。
支柱の上部から何本ものロープを垂らし、そのロープを枝に結んで吊るしておく。
この、木々が傘を差したかのような光景は、たとえ雪が積もっていなくとも見ごたえのある光景で、石川県の兼六園など有名ですね。
浄土真宗親鸞会でも、もちろん毎年雪吊りが行われます。
親鸞会の本部会館の正面広場には大きな松の木が植えられてあり、親鸞会に訪れる方々が、まず目にする松ですから、雪吊りも間違いのないようしっかりと行われます。
大きな松には大きな雪吊り、小さな松には小さな雪吊りです。
親鸞会敷地内の道路わきに並ぶ松にも、それぞれに雪吊りを施します。
それらがロープと共に雪を被った日には、傘を纏った樹氷のようでもあり、風情があって見ごたえがあります。
浄土真宗親鸞会は、花が咲き乱れる春に訪れても人々の目を楽しませますが、雪が降り積もる冬に訪れても美しい銀世界を見ることができるので、その点もご覧になっていただきたいところです。

松の雪吊り
浄土真宗親鸞会の親鸞会館から車で5分ほどのところにある同朋の里。
そこには、阿弥陀経からとられた七宝の池があり、その池にはスイレンが植えられています。
時期がくると真っ白な花が開き、訪れる人の目を楽しませます。
浄土真宗親鸞会の本部がおかれている富山県は北陸。
冬になれば雪が深く降り積もる地です。
実はスイレンはもともと亜熱帯の地域で栽培される花でした。
今では品種改良によって、富山のような寒い地域でも栽培できるようになりましたが、スイレンはインドが原産で、その点は仏教と同じ。
何か、深い結びつきを感じますね。
スイレンには何か特別な魅力を私は感じてしまいます。
水に浮かんでスイレンが咲き乱れている光景に、心奪われることもしばしば。
そんなスイレンの魅力にとりつかれている私は、装飾品や食器のモチーフとしてスイレンが使われていても惹かれてしまいます。
雑貨屋などでこの特徴的な形の花を見かけると、つい手にとってしまうんですよね。
「七宝の池」と名づけられたその由来となっている阿弥陀経には、どのように説かれてあるのでしょう?
せっかくなので、紹介しましょう。
「また舎利弗、極楽国土には、七宝の池あり。八功徳水その中に充満せり。池の底にもっぱら金沙をもって地に布けり」
このように説かれてあるんです。
池の周りを歩きながら、聞かせて頂いた話を法友と語らいあうのもよいですね。

スイレン
春に咲く花の代表であるチューリップ。
チューリップは、ここ浄土真宗親鸞会の本部がある富山県の県花です。
和名を「鬱金香」といい、その名のとおり、香りが印象深い花ですね。
富山県の場合、開花の時期は4月末から5月のゴールデンウィークにかけて。
連休には砺波のチューリップ公園でチューリップフェアが開催され、富山県民としてはチューリップは非常に馴染み深いものがあります。
小学生の頃に球根を植えて育てたという方も多いのではないでしょうか。
チューリップには数えきれないほどの品種があり、花弁の形によって区別するだけでも、その種類は様々です。
最もシンプルな一重咲き、花弁が重なった八重咲き、花弁の先が外側に反り返るユリ咲きに、花弁の縁がフリンジ状になっているフリンジ咲き……。
浄土真宗親鸞会の会館の脇に目をやると、一重咲きのチューリップが植えられていました。
新年度の忙しい中でも、親鸞聖人の教えを聞きに多くの方が、遠方からも参られます。
そんな皆さんをあたたかく迎え、心に癒しを与えてくれるチューリップ。
活力漲る深い赤、白い筋を含んだ可憐なピンク、心まで明るくなれる太陽の黄色……。
有名な公園に五万と咲くチューリップも見事ですが、目立たないところでも、精一杯の花を咲かせるチューリップもまたいじらしく、かわいらしく思えます。
チューリップの栽培が盛んな地として、オランダも有名ですよね。
日本のホームセンターなどで売られている球根は、国産のものでしたら富山や新潟で生産されたものがほとんどですが、オランダから輸入されたものも多くあります。
色とりどりのチューリップ畑の向こうに浮かぶ風車の風景、皆さんもテレビや写真で見た経験があるでしょう。
商品となる球根を栽培するには、栄養を蓄えておくために、咲いている途中で花を摘んでしまわなければなりません。
ちょっともったいない気もしますが、摘む前のチューリップ畑は見事なものです。
4月末頃、富山県内の道路を運転していると、時折黄色や白に染められた畑が垣間見えます。
それらは球根を栽培しているチューリップ畑。
運転途中だというのに、通りかかるたびに見とれてしまいます。

チューリップ
浄土真宗親鸞会は、昭和33年に結成され、現在は富山県射水市内に本部を置き、全国で親鸞聖人の教えを伝えている集まりです。
富山県射水市上野の親鸞会館では、毎月、親鸞聖人の教えについて、高森顕徹先生がわかりやすく話をされています。
このサイトでは、浄土真宗親鸞会の敷地内や周辺を彩る花や緑を紹介していきたいと思います。
季節折々に楽しめる色とりどりの花々は、浄土真宗親鸞会の聖地課(敷地内の整備を担当する課)の職員が、心を込めて育てたものです。
遠方から来られる皆さんも、季節の花に心を和ませ、旅の疲れをとり、明日への活力として頂ければ、これ以上のことはありません。
親鸞会をご存知の方も、親鸞会をご存知ない方も、植物のすばらしさ、愛らしさを、堪能して頂ければと思います。
さて、さっそく紹介していきましょう。
浄土真宗親鸞会の敷地内には「学徒の丘」と呼ばれる丘陵があります。
親鸞会館の正面入り口から駐車場を挟んで、南西に広がる丘がそうです。
そこには4月から5月にかけて、見事なシバザクラの群生がみられます。
サクラなら見頃は4月前半ですが、シバザクラはその後。
サクラで花見の後は、シバザクラで花見……と、風情を楽しむのが親鸞会の法話に参詣された方の楽しみの一つになっています。
シバザクラはこんな名前ですが、実はサクラの一種ではありません。
ハナシノブ科の多年草で、別名をハナツメクサともいいます。
小さな花が群れなして咲く特徴や、淡い赤や紫といった色味を持つことから、この名が付けられました。
シバザクラは寒暑の変化や乾燥に強いため、よく常緑の芝生代わりとして植えられています。
ここ、富山県の親鸞会でも、冬の寒さに対応させるためシバザクラが植えられました。
見頃の時期には、親鸞会館から外へ出ると、桃色に染まった学徒の丘がパッと目に飛び込んできます。
皆さんも美しい桃色の丘を見に、浄土真宗親鸞会へ訪れてみてはいかがですか?

シバザクラ
Copyright © 親鸞会で楽しむ花と緑と心のふれあい All Rights Reserved.